識別コード | WH09-016 |
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絵の内容 | 誓願寺のホーロク灸 |
作者名(カナ) | 原田 みどり(ハラダ ミドリ) |
作者名(英語) | HARADA Midori |
当時の年齢 | |
寄贈者名 | |
種別 | わがなつかしの広島 |
情景日時 | 戦前 |
情景場所 | 誓願寺 |
情景場所旧町名 | 材木町 |
情景場所現町名 | 中島町 |
爆心地からの距離 | 450m |
ブロック別 | 平和記念公園・周辺地区 |
作者による説明 | **絵中 誓願寺のホーロク灸 広島市中島町寺せんじの鼻、今のトヨタ自動車あたりに誓願寺とゆう大きな山門のあるお寺がありました。毎月一のつく日と五のつく日に灸の先生が出張してこられました。なにしろ四百四病に効くと云って大変な評判で大勢の方々が行きました。はじめ悪いところを訴えると灸のツボに墨で印しをつけます。それからピラミッド型をした長さが(高さ)二糎ぐらいある大きなモグサを背中でも腹でも二十個ぐらい並べて一っせいに火をつけます。モグサが全部燃えつきるのが又たピタット一勢なのです。新しいモグサを並べて泉香に火をつけたのをスーッと滑らすと全部一勢に火がつきます。燃えつきるのがピタット一勢なのです。それはそれは見事な手さばきでした。この操作を十回ぐらいくり返すのですがモグサが大きいわりあいには熱くないのがミソなのです。それでも灸をすえるのですから全然熱くないのではありませんが、我まん出来ない程ではありませんでしたし灸のあとがつかない事も一ツの特長だったようです。別にホーロクを使ってヤイトをするわけではありませんのにホーロクヤイトとゆうのもこんなところから名前がつけられたものらしいのです。灸をすえる先生は三人ぐらいでした。広い本堂で沢山な人が寝たり座ったりして灸をすえてもらうらしいのですから煙がモウモウとして奥の方は霞すんで見えない程でした。大分よくしてもらいましたから此所えくるのが楽しみで楽しみでと云われる年よりも居られました。昭和のはじめから大東亜戦争の中頃まで続いて居ました。広島の風物でしたがなつかしい記憶をとどめて消え去りました。 誓願寺 備考 ホーロク=素焼きの土鍋のこと |
サイズ(cm) | 25.5×36 |
展示の説明文 |