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トップページ原爆の絵わずかばかり焼け残った服の柄で夫の遺体を見つけ、泣き叫ぶ女性

原爆の絵

識別コード SG-0617
絵の内容 わずかばかり焼け残った服の柄で夫の遺体を見つけ、泣き叫ぶ女性
作者名(カナ) 多田 キクエ(タダ キクエ)
作者名(英語) TADA Kikue
当時の年齢 19歳
寄贈者名 溝久 充江
種別 新市民が描いた原爆の絵(その他)
情景日時 1945/8/7
情景場所 広島陸軍共済病院
情景場所旧町名 宇品町
情景場所現町名 宇品神田二丁目
爆心地からの距離 3200m
ブロック別 皆実・宇品地区
作者による説明 *絵中
アッ お父さんぢゃー

*別紙
被爆体験について 当時満19歳
ある一人の婦人が子供を背負い、ムシロを一枚一枚めくり、「違う、違う、これも違う、畜生」とわめきながら遺体を探して歩いていました。まるで気でも違ったかのように必死で探していき、とあるムシロをめくった時、真っ黒に焼けて、口唇が大きくふくれてむくれ上がっている死体を転がして背中の一部を見たその婦人は、「アッ、お父さんだ。この柄が、この柄が」とそのおそろしい形相の死体に取りすがり、いつまでも泣き叫んでいました。長年連れ添った妻でさえ、わずかばかり焼け残っていた柄でしかわからぬ程の変わり果てた姿。どうしてこんな目に会わなければならないのか。私は暫く足がすくみ、その場に釘づけになってしまったのです。

*別紙2
比治山を渡り、市役所の方へ歩く。遠廻りだが、通れそうもないため、方向を変える。
ふと目の前に、子供を背負った婦人に出逢う。「お父ちゃん、お父ちゃんだ、この服の柄が、柄が」と泣き崩れて、死体を、ゆり動かしている有様が目にとまった。
見れば、真っ黒に焼け焦げ、全身が風船のようにふくれ張り、唇はむくれて、あっと息をのんだ。まるでこの世の地獄絵を見るようだ。
サイズ(cm) 27×38
展示の説明文

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