| 識別コード | NG212-03 |
|---|---|
| 絵の内容 | 室内に一瞬真っ白な光が走り、振り返ると大きな紅の炎がものすごい速さで落ちていった。 |
| 作者名（カナ） | 泉原 寅男（イズハラ トラオ） |
| 作者名（英語） | Torao Izuhara |
| 当時の年齢 | 23歳 |
| 寄贈者名 | |
| 種別 | 市民が描いた原爆の絵（平成14年収集） |
| 情景日時 | 1945/8/6（時刻）8:15 |
| 情景場所 | 中国軍管区工兵補充隊 |
| 情景場所旧町名 | 白島北町 |
| 情景場所現町名 | 白島北町 |
| 爆心地からの距離 | 2,070m |
| ブロック別 | 基町・白島地区 |
| 作者による説明 | ＊＊別紙 氏名 泉原寅男 記 小生は昭和20年8月1日広島市白島町にあった工兵部隊に入営しました。広島の街は前日の7月31日の夕暮、五日市（?）から白島まで電車で行く時に見ただけで柳かなにかの街路樹が植わった明るい街並の印象があるだけです。従って、この絵を画くにあたっても背景がはっきりしませんでした。 なお、この工兵部隊は本隊が中支に駐在し留守隊は新兵の教育隊のようになっていたようです。そのせいか5日夜の空襲警報で就寝が0時を過ぎていたので6日の起床時間を1時間遅らせ普通なら演習集合で営庭に整列していた8時15分当時まだ室内で朝食の準備中だったので命拾いした次第です。 絵は23、4年前被爆の記録を書いた時画いたものを参考にしました。絵の拙いのはどうにもなりませんが背景が57年前に一度だけ見た光景なので自信がありません。 御諒承ください。 ＊＊別紙 3.原爆の燃滓 日時 8月6日8時15分 場所 白島町（工兵部隊 兵舎の二階） 記 前夜の空襲警報で起床が1時間遅れたおかげでまだ朝食の準備をしていた。一瞬、真白の光が室内を走った。写真屋が使うマグネシウムと同じ感じの光だった。何だろうと振返った時見たのが此の光景だった。紅蓮の焔の固まりというかこの色を表わす絵の具がないのだが焔色反応を見る化学実験で使うストロンチウムの焔と同じ紅というか緋というかピンクの混じったきれいな色だった。2kmはなれた処でこれだけ大きく見えたのだから随分大きい焔だったにちがいない。しかも凄い速さで落ちていった。何だろうと見ていた時他の部屋から「爆弾だーっ逃げろーっ」と怒鳴る声が聞こえた。警報が出ないのにおかしいなと思い乍ら立ち上り2・3歩歩いたところで意識を失った。爆風で兵舎が潰れふっとばされたのだった。 後にこれが原爆の燃滓だったと知ったが見た時間は1秒もなかったように思う。 |
| サイズ（cm） | 24.3×35 |
| 展示の説明文 |