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トップページ原爆の絵大内越峠の女学生。峠道の両側の溝には水を求めて人が寄っていた、あちこちから水を求める声が聞こえた

原爆の絵

識別コード GE46-07
絵の内容 大内越峠の女学生。峠道の両側の溝には水を求めて人が寄っていた、あちこちから水を求める声が聞こえた
作者名(カナ) 平井 久仁子(ヒライ クニコ )
作者名(英語) HIRAI Kuniko
当時の年齢 9歳
寄贈者名
種別 市民が描いた原爆の絵(昭和49、50年収集)
情景日時 1945/8/8頃
情景場所 大内越峠
情景場所旧町名
情景場所現町名
爆心地からの距離
ブロック別
作者による説明 **別紙
大内越峠の女学生
 消息の知れない家族を心配して母は、大内越峠をこえて東練兵場の西側にある家を見にいった。あたり一面焼け野が原だったという。焼けて赤くなっているカワラに炭を拾って自分たちの消息を書いておいた。数日たって幸いにも家族7人再会できた。
 3日目から私も焼け跡の整理に連れて行ってもらった。峠にさしかかる頃から死臭の漂うところがあり足が凍りつく。「水を下さい・水・水・・」峠道のあちこちから声が聞こえる。道の両側にある溝の中には人が行列をしてはまっている。母のもんぺの脇を持って歩いている私と目が合ったのは、やけどの手を振って「水を・・」と言っているセーラー服の女学生であった。その手が私の足に触れそしてスカートの裾をつかもうとするのを振り切った。
 次の日そこにはもう姿はなかった。「あなたはお母さんに逢えましたか?」「それともトラックに載せられたのですか」あの時は悪いことをしたという思いが心の中に沈み続けている。

**実態調査
ほとんどが水が流れていない溝に水を求める人が寄って行く。今も「水を下さい・・・水・水・水」の声ははっきり聞える。
サイズ(cm) 28×38.5
展示の説明文 「水を下さい・水・水・・」峠道のあちらこちらから声が聞こえる。母のもんぺの脇を持って歩いている私と目が合ったのは、やけどの手を振って「水を‥」と言っているセーラー服の女学生であった。その手が私の足に触れ、そして裾をつかもうとするのを振り切った。あの時は悪いことをしたという思いが、心の中に沈み続けている。

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