トップページ原爆の絵蚊帳を吊って寝ている夫婦、やけどのためなくなった眉毛を主人がマッチの燃えカスで書いていた
識別コード | GE25-41 |
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絵の内容 | 蚊帳を吊って寝ている夫婦、やけどのためなくなった眉毛を主人がマッチの燃えカスで書いていた |
作者名(カナ) | 楠見 ハツエ(クスミ ハツエ) |
作者名(英語) | Hatsue Kusumi |
当時の年齢 | 36歳 |
寄贈者名 | |
種別 | 市民が描いた原爆の絵(昭和49、50年収集) |
情景日時 | 1945/12/ |
情景場所 | 市立第一高等女学校のそば |
情景場所旧町名 | 舟入川口町 |
情景場所現町名 | 舟入南一丁目 |
爆心地からの距離 | 2,200m |
ブロック別 | 吉島・舟入・観音地区 |
作者による説明 | **絵の中 昭和二十年十二月頃舟入川口町市立女学校のそば堀立て小屋の夜中の出来事です かやを吊ってゐるのですがこれは冬です 夏は蠅にせめられてかやを吊り冬は雪よけ風よけの為に吊ってゐました 十二月に入って間もない頃と思ひます顏のやけどがやっとなほりかけホータイを取って夜は休んで居りました 主人がマッチをすっては消しすっては消ししてゐる様子です私はうつらうつらしながらも「モッタイナイ」なあと思ひ思ひ又うとうと目のあたりがチクチクします 拂っても拂っても同じです「ハッ」と思ってとび起きましたら主人が私の眉毛を書いてゐるのです「お岩」と枕を並べてゐる様で淋しいのだと云ふのです マッチで火をつけてゐる かや **裏 18.5 楠見ハツエ 六十六才 画を書く事の不得手な私ですが原爆を受けた者の責任の様な気がして書いて見ました 三十年たった今もつい昨日様な気がします 瞼にやきついた様相は今も目にはうつりますが なかなか画になりません 書いただけでも勇気を出して投函します |
サイズ(cm) | 18×25.5 |
展示の説明文 | まゆ毛を主人がマッチの燃えカスで描いてくれた 爆心地から2,200m 舟入川口町 1945(昭和20)年12月 楠見 ハツエ氏(原爆投下当時36歳、絵を描いた時66歳) 作者の解説 冬は蚊帳を雪よけのためにつっていました。顔のやけどがやっと治りかけ、夜は包帯を取って休んでおりました。主人がマッチを擦っては消し擦っては消ししている様子です。ウトウトしていると目のあたりがチクチクします。飛び起きましたら主人がわたしの眉毛を書いているのです。「お岩」と枕を並べているようで寂しいと言うのです。 |