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トップページ原爆の絵川原に群がり泣き叫ぶ人々、砂地に放り出されて水につかり泣く赤ん坊

原爆の絵

識別コード GE05-47
絵の内容 川原に群がり泣き叫ぶ人々、砂地に放り出されて水につかり泣く赤ん坊
作者名(カナ) 佐伯 綾子(サエキ アヤコ)
作者名(英語) Ayako Saeki
当時の年齢 44歳
寄贈者名
種別 市民が描いた原爆の絵(昭和49、50年収集)
情景日時 1945/8/6(時刻)9:00
情景場所 常葉橋上流
情景場所旧町名
情景場所現町名
爆心地からの距離 1,550m
ブロック別 基町・白島地区
作者による説明 **絵の中
八月六日午前九時(ときわ橋鉄橋上流にて)
火の気のない筈のにぎつ神社のお社のてっぺんから眞先に火の手があがってゐました。
川原ではアアンアンアンアンと髪ふり乱した一人の婦人が声を立てゝ子供の様に川面を見つめて泣いてゐました。
あまりの恐ろしさに気もてんとうした人たちはのどもとにこみ上げるおえつとも叫びともつかない音を、ヒーヒーと立てながら群がりあってゐたのです
川向うのにぎ津へ渡ろうにも相憎舟は見当らないのでした。
まだお誕生前と思われるマルマルと肥えた赤ん坊が仰向けに水際の砂地に放り出されて泣いてゐました。
折から上げ潮の川水は赤ん坊の顔からからだをジャブリゝと洗ってゐました 潮のよせる度に鼻や口をおそう川水に赤ちゃんはむせ返り手足をふるわせて大声で泣きました
水際にむらがる大勢の人の中にもこの子を抱き上るお母さんの姿はなく無常な川水だけがジャブリゝと次第に水かさを増しながら赤ちゃんの身体を浸すのでした。
私はこの有様を一段高くなった堤の上からチラと眺め合掌して通りすぎたのでしたがなぜあの時堤から飛び降りてでも赤ん坊を抱き上げなかったのかと今でも心が痛みます。
(尾道市 佐伯綾子)
サイズ(cm) 27×38
展示の説明文

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