menu

トップページ原爆の絵建物疎開の現場で弟を探すなか、弟の同級生を見つける

原爆の絵

識別コード GE05-39
絵の内容 建物疎開の現場で弟を探すなか、弟の同級生を見つける
作者名(カナ) 川口 シマ子(カワグチ シマコ)
作者名(英語) Shimako Kawaguchi
当時の年齢 22歳
寄贈者名
種別 市民が描いた原爆の絵(昭和49、50年収集)
情景日時 1945/8/7
情景場所 木挽町
情景場所旧町名 木挽町
情景場所現町名 中島町
爆心地からの距離 550m
ブロック別 吉島・舟入・観音地区
作者による説明 **絵の中
昭和20.8.7日.木挽町あたりで
中学生折出君
河原町より西新橋を渡る木の柵と云って良い橋のらんかんにもたれ男の人がたおれている橋のふもとの堤防下には大勢の男女が折り重なってる
橋のふもとに立つとずっと向うの元安川の新橋まで見渡せる。
帰らぬ弟をさがして建物疎開の木挽町の焼跡に立つと唯々瓦礫の広原・・・・・父と娘は人影を見ては近よった
橋と橋との中央あたりまで来ると大ぜいの中学生がたおれている
それゞの胸には出身校と学年、氏名、名札がついている
おそらく煙に巻かれたのであろう衣服はきちんとしている
内には表地が焼けたのか白の裏地だけの者もいる
折出君をみつけた 私を待っていていてくれた 折出君、学生帽子はかたわらに飛び 左膝を立てゝ右足の解けかけたゲートルが哀れであった
口がきけたなら「何をしていたの」と聞き度い 右足の編上靴も脱げている 君はゲートルの巻直しでもしていたのかな…
そして皆申し合せた様に西の方に頭をむけてたおれている。戦後三十年心にやきついた姿ははなれない
昨年書いた完全でない繪、皆に勇気つけられて〆切、一日、過ぎたけどNHKの方に喜こんでもらって頂いた
心にえがいたつたない絵を見て折出君のお母さんは泣いて、喜こんで感想文を書いて下さった
思っても見ない事でした
唯申し訳ないのは形を見さない弟のイメージと重なり合ってどちらがどちらか分らない位の私の心持ち。
私にとって折出君で有り、又弟清春の姿でも有るのです。
折出君の、お家の方に申し訳ないと思ってをります
ゆるして下さい
 行かせにゃよかった お寺の疎開
 こゝらあたりは木挽町
 アゝ原爆のあとに立ち
 もしやゝといとしき我が子の名を呼べと
 答へるものは 月ばかり
自作自曲節でうたっては泪をこぼし泣き乍らうたった
父もとうに若ういない
川口シマ子
**裏
川口シマ子
サイズ(cm) 38.5×54
展示の説明文

戻る

Page Top