| 識別コード | T0429M009 |
|---|---|
| 書名 | 荒勝文策と原子核物理学の黎明 |
| 巻数 | |
| 版数・刷数 | 初版第1刷 |
| 叢書名 | |
| 著者 | 政池明著 |
| 出版者 | 京都大学学術出版会 |
| 出版地 | 京都 |
| 出版国 | 日本（JP） |
| 出版年 | 2018/03/31 |
| 言語区分 | 日本語 jpn |
| 頁数 | 462(xx, 442p.) |
| 大きさ (cm) | 23 |
| ＩＳＢＮ | 978-4-8140-0155-2 |
| 目次 | 核物理の現代史とは何だったか?(佐藤文隆) 「秘話」でない史書の発刊に寄せて i 一通の手紙 はじめに ix 第1編 通史 第1部 戦前戦中の原子核研究 第1章 アジア最初の人工原子核変換 原子核研究の幕開け(台湾時代まで) 5 1 荒勝文策の生い立ちと学生時代 6 2 留学時代の思い出 9 2-1 シベリア周り 9 2-2 ベルリン大学 10 2-3 チューリッヒ工科大学 11 2-4 ケンブリッジ大学 12 3 台北帝大における原子核の研究 14 3-1 台北帝大の物理学教室開設と原子核研究の始動 14 3-2 高電圧加速器の建設 16 3-3 原子核研究の開始 20 3-4 軽い核に陽子及び重陽子を当てた時の元素変換の実験的研究 22 3-5 北投石の放射能の研究 25 ■コラム1 加速器の進歩 高電圧加速器とサイクロトロン 29 ■コラム2 台湾大学原子核陳列館 31 第2章 高精度の実験原子核物理学 京大における大戦以前の研究 35 1 京大への転任と京都での研究開始 36 1-1 比例増幅器を用いた計測装置 37 1-2 γ線照射により重水素から放出される中性子エネルギーの決定 39 2 核分裂の発見と荒勝講演 42 2-1 核分裂現象の発見 42 2-2 荒勝講演「中性子よる重元素の分裂」42 3 萩原によるウラン核分裂時に発生する中性子数の測定 45 4 萩原の海軍における講演 47 ■コラム3 水爆のアイディアについての誤解 53 第3章 ガンマ線と中性子による原子核反応の高精度測定の実現 大戦下の原子核研究 57 1 γ線による原子核反応の研究 58 1-1 γ線によるウランおよびトリウムの核分裂 59 1-2 γ線によるウラン分裂生成物の飛程 60 1-3 高エネルギーγ線を原子核に当てた際の荷電粒子の発生 60 1-4 植村吉明の「研究ノート」と清水栄の「覚書」の発見 62 2 中性子による核分裂の研究 66 2-1 中性子計数箱の開発 67 2-2 熱中性子のウラニウムによる捕獲断面積の測定 68 2-3 核分裂の際放出される中性子数 70 2-4 「連鎖反応の可能性について」のメモ 72 2-5 核分裂する際に放出される中性子数の再測定 73 3 サイクロトロンの建設 76 ■コラム4 核分裂の際放出される中性子数 83 第4章 原子核エネルギーの利用と「原爆」の基礎研究 87 1 陸軍から理研への核エネルギー研究の要請と開発の開始 88 2 海軍から京大への要請 93 3 研究組織と研究内容 95 4 水交社における海軍と大学の連絡会議及び坂田昌一のメモ 97 5 原子エネルギーと「原爆」の基礎研究の進展 101 6 遠心分離器の設計 106 7 戦時研究の決定と戦時研究員会合 114 8 琵琶湖ホテルにおける戦時研究員と海軍の合同会議の資料 116 第2部 原爆の調査 第5章 第1次広島原爆調査 129 1被爆直後の広島現地調査 130 2「特殊爆弾研究会」と原爆の検証 132 3 荒勝グループの帰洛と放射能の測定 138 4 大阪大学と理研の調査 141 4-1 ゴ大阪大グループの測定 142 4-2 理研グループの測定 144 ■コラム5 原爆投下直後の土壌のべ一タ線測定 147 第6章 第2次広島原爆調査 149 1 第2次調査団による放射能測定 149 2 「原子核爆弾と判定す」北川徹三中佐宛の電報と書簡 155 2-1 北川徹三宛の書簡 156 3 原爆調査結果の新聞発表 161 3-1原子爆弾報告書1(抜粋) 161 3-2原子爆弾報告書2(抜粋) 162 3-3原子爆弾報告書3(抜粋) 163 3-4原子爆弾報告書4(抜粋) 164 4 医学部の調査 167 4-1原子爆弾報告書5(抜粋)広島市における医学的調査 杉山繁輝 168 第7章 大野浦の悲劇(第3次広島原爆調査)と長崎原爆調査 171 1 京大原爆調査団の遭難 171 1-1 西川喜良の回想 176 1-2 京都での衝撃 180 2 長崎原爆の残存放射能調査 183 ■コラム6 大野浦の記念碑と花谷会館 188 第3部 占領下の原子核物理学 第8章 占領軍による捜索 193 1 捜索の準備 194 2 東大と理研の捜索 200 2-1東大嵯峨根遼吉の取り調べ 200 2-2理研における木村一治と仁科芳雄の取り調べ 203 3 京大と大阪大の捜索 209 3-1湯川秀樹の取り調べ 210 3-2荒勝文策の取り調べと研究室の捜索 214 3-3京大理学部地質学鉱物学教室の捜査 217 3-4大阪大の捜査 218 4 ワシントンへの報告と提言 220 4-1コンプトンらの報告とコンプトン・ファーマン会談 220 4-2ファーマンの「日本の原子力開発に関する調査報告」222 4-3モリソンの覚書 225 5 石渡海軍中佐の聴取 226 ■コラム7 米国国立公文書館(NARA) 230 第9章 サイクロトロンの破壊 233 1 サイクロトロン破壊命令 234 2 サイクロトロン破壊の実行 236 3 京大サイクロトロンの破壊 237 4 通訳トーマス・スミスの回想 243 5 サイクロトロン破壊に対する抗議 249 5-1 ニューヨーク・タイムズ紙の報道と米国内の抗議 249 6 堀田進の抗議書簡 250 7 米国政府の対応 255 7-1 マッカーサーの弁明 255 7-2 パターソン陸軍長官の謝罪 257 8 京大サイクロトロンの行方 258 ■コラム8 ウランの捜索 263 ■コラム9 Top・Secrctとサイクロトロンの破壊命令 265 第10章 占領軍による原子核研究の禁止 267 1 米国の政策転換 268 2 フィッシャーの調査と報告 270 2-1 フィッシャーによる京大と海軍の査察 271 2-2 大阪大,東大の査察 275 2-3「海軍の原子エネルギー計画とウラニウム資源」についてのフィッシャー報告 277 3 研究発表と研究予算の監視 278 4 エントウィッスル,フォン・コルニッツらの捜査280 4-1 エントウィッスルとヤマシロの1946年4月24,25日の京大査察 280 4-2 フォン・コルニッツとエントウィッスルによる1946年10月の京大査察 285 4-3 嵯峨根遼吉の質問 286 5 興南沖における原爆実験の報道 288 6 国外活動の調査 291 6-1 速水頒一郎の取り調べ 291 6-2 太田頼常の取り調べ 292 6-3 湯浅年子の取り調べ 294 7 原子核研究管理の行方 295 7-1 フィッシャーからエントウィッスル宛の非公式書簡 295 7-2 原子核研究再開許可の是非をめぐる論争 296 終章 荒勝の実験原子核物理学の遺産と占領期原子核政策が残した課題 303 1 荒勝の「学問優先」主義 303 2 荒勝の経験主義 306 3 サイクロトロン破壊から考える科学と社会の関係 308 4 原子核研究の規制政策のもたらしたもの 312 第2編 資料 資料1 「重水素イオンの衝撃に依る重水素原子核の変転現象」(『科学』5巻4号(1935)):12-14 317 資料2 「ニウトロンの吸収による重元素原子の分裂」(『物理化学の進歩』13n(3)(1939):108-116) 321 資料3 `Photo-Fission of Uranium and Thorium Produced by the γRays of Lith-ium and Fluorine Bombarded with High Speed Protons'(Proc.Phys.-Math.Soc.Japan 23(8)(1941):440-445) 331 資料4 `The Range of Photo-fission-fragments of Uranium Produced by the γ-ray of Lithium Bonbarded with Protons'(Proc.Phys.-Math.Soc.japan, 23(8)(1941):633-637) 337 資料5 'A Type of Nuclear Photo-Disintegration:The Expulsion of α-Particles from Various bstances Irradiated by the γ-Rays of Lithium and Fluorine Bombarded with High SpeedProtons'(Proc.Phys.-Math.Soc.Japn25(3)(1943):173-178) 342 資料6 「熱中性子ノ重元素原子核ニ対スル作用断面積二就イテ 其ノー ウラニウム原子核ノ捕獲断面積並二総衝突断面積ノ測定」(花谷暉一 学位申請主論文) 348 資料7 「荒勝先生のメモ」U核分裂の連鎖反応(July1945) 356 資料8 荒勝文策「原子爆弾報告」1～4(『朝日新聞』(大阪)1945年9月14日～17日連載記事) 359 資料9 サイクロトロン破壊時の荒勝日誌 363 資料10 トーマス・スミスの回想記:`Kyoto Cyclotron'(Nov.27,1996) 366 第3編 補論 1 「キツネの足跡」を追いかける 京都大学所蔵荒勝文策関連資料について(久保田明子) 379 2 木村毅一に関する証言と回想(木村磐根) 399 3京大サイクロトロンの歴史を辿って(中尾麻伊香) 417 年表 429 |
| 備考 |