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トップページ図書原子爆弾1938~1950年 いかに物理学者たちは、世界を残虐と恐怖へ導いていったか?

図書

識別コード T0559.7B006
書名 原子爆弾1938~1950年 いかに物理学者たちは、世界を残虐と恐怖へ導いていったか?
巻数
版数・刷数 第2刷
叢書名
著者 ジム・バゴット著、青柳伸子訳
出版者 作品社
出版地 東京
出版国 日本(JP)
出版年 2015/04/20
言語区分 日本語 jpn
頁数 631
大きさ (cm) 20
ISBN 978-4-86182-512-5
目次 [序文]
いかに物理学者たちは、世界を残虐と恐怖へと導いていったのか?
 なぜ本書を書いたのか?…11 
 本書の構成について…13
[プロローグ]
ベルリンからの手紙-発見された核分裂 1938年12月~1939年9月
 一九三八年の特別なクリスマス…17
 解き明かされていく原子の謎…22
 質量はエネルギーに転換する…24
 核分裂による爆発的エネルギー…26
 核分裂の実証…29
 ウラン235…31
 「ハンガリー人陰謀団」とローズヴェルトへの書簡…34
 史上初の”物理学戦争”の幕開け…40

第Ⅰ部 物理学者たちの戦い
第1章 ウランフェライン―始まったナチスの核開発 1939年9月~1940年7月
 ハイゼンベルクとナチス…43
 「なぜドイツに帰るのか?」…47
 物理学と戦争の関係…48
 国防軍のバックアップのもとに…49
 重水の取り合い…53
 フランス陥落…55
 原子番号93…56
 実験用原子炉の建設…59
第2章 足踏みする米の核開発-亡命科学者と政府機関の軋蝶 1939年9月~1940年9月
 ローズヴェルトに届いたアインシュタイン書簡…61
 黒鉛炉と秘密厳守…64
 スーパーサイクロトロン…67
 突拍子もない推測〈原子番号94>…72
 「原子爆弾の開発など不可能だ」…74
 ロンドン空襲のなかで…76
第3章 原子爆弾の実現性-英における物理学者の焦燥と不安 1939年9月~1940年11月
 ゴルフボール大で臨界質量に…79
 高速中性子による核分裂連鎖反応…84
 核の未来を予見した覚書…86
 自発核分裂…89
 ボーア-マイトナーからの電文…90
 重水をナチスに渡すな…94
 MAUD委員会のもとでの研究成果…98
 想像を絶する破壊力への不安…100
第4章 ボーアとの面談-ハイゼンベルクのファウスト的契約 1940年10月~1941年9月
 独の「世界初の実験用原子炉」…101
 重水が絶対要件となる…103
 ハウターマンスの伝言…104
 〈スカイラーク作戦>…109
 独軍のロシア侵攻…112
 コペンハーゲン訪問…113
 ファウスト的契約…120
第5章 チューブ・アロイズ-英の核兵器開発計画 1941年3月~12月
 「間違いなく実現可能だ」…121
 "自動販売機"フックス…124
 「MAUD報告書」から〈チューブ・アロイズ〉へ…128
 ソ連スパイとなったフックス…131
 「おせっかいな外国人」による米への説得…134
 モスクワ攻防戦…141
 パールハーバー空襲さる…41

第Ⅱ部 原爆開発競争
第6章 兵器としての核物理学-ナチス高官と物理学者の駆け引き 1942年3月~11月
 休暇を取ってイギリスの特殊部隊へ…147
 ナチ高官たちへの説得工作…149
 ヴェモルク工場での「消極的抵抗」…154
 「新兵器なしにドイツの勝利の見込みはない」…155
 独の「原子核分裂」の成功…160
 「急げ。我々は軌道に乗った」…161
 ヴェモルク工場襲撃計画…163
第7章 史上初の臨界達成-マンハッタン計画の誕生 1939年9月~1940年9月
 「年末までに、連鎖反応を起こしてみせる」…167
 英と米の協力と軋轢…170
 オッペンハイマーへの懸念…173
 核融合爆弾(水爆)…178
 マンハッタン計画と「最低のくそったれ」…182
 〈フレッシュマン作戦〉失敗…186
 「人類の歴史における暗黒の日」…189
第8章 ウラヌスとウラン―スターリンの二つの反転攻勢 1942年3月~1943年3月
 スターリンへの書簡…193
 スターリングラード攻防戦…194
 ロスアラモス実験場…196
 潜り込んだスパイ…202
 〈ガンナーサイド作戦〉成功…203
 国家防衛委員会の特別決議…211
 ソ連の暗号…213
第9章 ЭHOPMOЗ-ソ連の諜報作戦 1943年1月~8月
 チャーチルの思惑…215
 スターリンの諜報網…218
 シュヴァリエ事件…220
 ロスアラモス実験所所長…223
 オッペンハイマーの周囲のスパイたち…229
第10章 アメリカへの集結-頭脳科学集団とスパイと 1943年1月~11月
 ボーアの逡巡…235
 ノルウェー人特殊部隊員たち…237
 ドイツの原子炉の改良…239
 「ばかばかしい作り話」…241
 「痩せた男」と「太った男」…245
 ボーアのコペンハーゲン脱出…248
 ヴェモルク爆撃…252
 忠誠を誓ったアメリカへの派遣団…254
 ソ連の暗号解読の糸口が…257

第Ⅲ部 戦争と原爆投下
第11章 ボーアの先見性-物理学者たちの研究生活と葛藤 1943年11月~1944年5月
 オッペンハイマーの恋人の自殺…261
 シンマンの弟「リトルボーイ」…264
 精神的支柱となったボーア…265
 原子力兵器の「相補性」…268
 重水とともに湖底に沈んだハイドロ号…269
 ロスアラモス実験所での生活…271
 テラーとべーテの対立…274
 チャーチルのブラックコメディー…276
第12章 漏洩する機密-ロスアラモスのソ連スパイたち 1944年2月~12月
 ロスアラモスに入ったフックス…279
 プルトニウム爆弾に立ち込める暗雲…283
 爆縮レンズの開発…286
 焦るソ連のクルチャトフ…288
 ボーア逮捕の危機…291
 「米の核独占体制は阻止すべき」…293
 スパイ三人組…297
 ソ連の暗号文の解読…301
第13章 アルソス・ミッション-ナチスの原子爆弾計画を探れ 1944年1月~12月
 ドイツ情報は捏造か否か?…303
 メジャーリーグ選手のスパイ…305
 ハイゼンベルグの「野望」…308
 アルソスとアズーサ…312
 ハイガーロッホに実験用原子炉を建設…316
 第二次アルソス"ソ連に渡すな"…317
 ハイゼンベルク暗殺計画…324 
第14章 ドイツ最後の原子炉-連合軍の爆撃の下で続けられた実験 1945年1月~6月
 爆弾に必要な核物質量の測定…327
 台本どおりに臨界に達しない原子炉…330
 固体コア圧縮…333
 ローズヴェルト大統領の死…335
 ドイツ最後の原子炉B-Ⅷ…336
 動きだしたソ連の「アルソス・ミッション」…338
 ドイツ人物理学者を拘束せよ…342
 ベルリンの焼け跡で…346
第15章 トリニティ実験-人類初の核実験 1945年4月~7月
 シラードの懸念…349
 なぜ京都は標的から外されたのか?…352
 暫定委員会…353
 フランク・レポート…357
 ソ連に漏れていた原子力機密…361
 人類初の人工の太陽の輝き…366
 スターリンの感想…374
第16章 広島・長崎-原爆を投下した人々と投下された人々 1945年7月~8月
 テニアン島に運ばれた二つの核爆弾…375
 ポツダムと東京、降伏条件をめぐる駆け引き…379
 大統領への物理学着たちの嘆願書…384
 「機は熟せり」…386
 広島の軍医…388
 エノラ・ゲイ…389
 「それは人間ではなかった」…390
 放射能の影響…393
 三発目の原爆…394
 吐き気に襲われる物理学者たち…398
第17章 イプシロン作戦-ナチスの原子力開発の全容解明 1945年4月~1946年1月
 捕らえられたドイツの科学者たち…401
 ファームホールでの盗聴…405
 原爆投下を知らされる…408
 レースアールト…414
 なぜ彼らは原爆を製造しなかったのか?…416
 核分裂発見の栄誉はドイツ人に…419

第Ⅳ部 世界に広がる核の恐怖
第18章 新たな戦争の始まり-スターリンの焦り 1945年8月~1946年2月
 スターリンは原爆投下をどう受け止めたか?…425
 原子力スパイ部門…428
 ソ連はいかに原爆開発の全体像を把握したか?…430
 米ソの駆け引き…434
 米の原爆を複製するか、新開発するか?…436
 ボーアとソ連側の「科学交流」…439
 ДOГHATЬ И ПEPEГHTЬ!…442
第19章 鉄のカーテン-核の国際管理か国家管理か 1945年9月~1946年3月
 亡命者が持ち出したソ連のスパイ名簿…445
 コードネーム《ALEK》とは?…449
 国連原子力委員会の設立…453
 アチソン=リリエンソール報告書…456
 そして冷戦の火蓋が…… …459
 アラン・ナン・メイ逮捕…462
第20章 クロスロード実験-ソ連への「ありふれた桐喝」 1945年11月~1948年l月
 英米の溝…465
 「私が希望を捨てた日」…470
 メイの裁判と判決…472
 原爆実験〈クロスロード〉…474
 ビキニ環礁の水柱…477
 機密情報の漏洩は、死刑または終身刑に…480
 「ややこしい作り話」…482
 マーシャル・プランの引き換えになった英ウラン鉱石…485
第21章 アルザマス-16-ソ連の核開発の秘密都市 1946年8月~1948年6月
 修道院跡が核実験所に…489
 ソ連初の試験炉F-1臨界達成…492
 暗号破りの天才…495
 「赤ちゃんが、早く生まれるといいですね」…498
 アルザマス-16の研究者たち…502
 暴かれていくコードネーム…504
 大陪審によるスパイ調査…506
 プルトニウム生産炉〈アニューシカ〉…508
 米の核実験〈サンドストーン作戦〉…509
 ベルリン封鎖…511
第22章 ジョー-1-ソ連初の原爆実験と核競争の始まり  1948年6月~1950年1月
 スターリンの賭け…515
 サハロフのアイディア…518
 ソ連全土への核攻撃計画…523
 完壁だったスパイ…524
 ソ連初の原爆〈ジョー-1>の稲妻…526
 〈ヴェノナ〉によって発覚した有力容疑者…530
 トルーマンの反応…533
 〈スーパー〉爆弾の開発…534
 フックスの自供…537
 そして果てしなき核競争が始まった…540

[エピローグ]
恐怖の均衡-冷戦と相互確証破壊
 「科学者は罪を知ってしまった」…541
 吹き荒れる「赤狩り」…545
 広島型の一〇〇〇倍の水爆…551
 米ソは「瓶のなかの二匹のサソリ」…554
 オッペンハイマーの公職追放…558
 一九歳のスパイだったセオドア・ホールは…565
 ロスアラモスのスパイたちのその後…571
 ナチス・ドイツの物理学者たちの弁解…573
 キューバ危機の一三日間…576
 「恐怖」は続く…579

訳者あとがき…583
原子爆弾年表…588
登場人物の紹介…631
原注(引用・参照文献)…613
引用・参考文献一覧…607
写真提供・所蔵一覧…602
略号一覧…16
著者・訳者紹介…632
備考 原著: The first war of physics : the secret history of the atom bomb 1939-1949(T1559.7B016)

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