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被爆資料

識別コード 1212-0024
資料名 とび口
資料名(英語) Tobiguchi
寄贈者(カナ) 中村 博(ナカムラ ヒロシ)
寄贈者(英語) Hiroshi Nakamura
受入年月日 2008/07/31
寸法(幅×高さ×奥行)(mm) 105×35×35
寸法(その他)
被爆地(旧町名) 段原大畑町
被爆地(現町名) 的場町二丁目
爆心地からの距離(m) 1900
数量 1
内容 府中中学校2年生の中村博さん(当時13歳)は、芦品郡から広島第一機関区へ学徒動員されていた。段原大畑町にあった寮に入り、そこから動員先へ通っていたが、被爆当日は体調を崩して作業を休み、玄関にいたときに被爆した。爆発音と共に飛び出したが、目の前が真っ暗になりしばらくの間、立ちすくんでいた。何分か経ち、火災の明りで周囲が見えるようになると、寮が燃えているのに気がついた中村さんは、あわてて2階の自室に行き、全財産の入った大切なトランクを持ち出した。幸い中村さんはほとんど外傷もなかったが、寮長とその家族が住んでいた寮の爆心地側に立っていた建物は倒壊、寮長一家は亡くなった。第一機関区へ向かった中村さんは、そこで矢賀へ行くように指示されて、7日、8日と救護活動などを行った。この鳶口は、8日の救護活動中、トラックで寮の焼け跡を通りかかったとき、寮の焼け跡で拾ったもの。いつもは玄関に立てかけてあったものだった。その後、中村さんは、8日の昼頃芸備線が復旧したので実家へ帰るようにと言われ、8日夜10時ごろ、ようやく芦品郡阿字村の実家に帰ることができた。
ブロック別 比治山・仁保地区
展示説明文 府中中学校2年生の中村博さん(当時13歳)は、寮で被爆しました。普段は寮から学徒動員先に通っていましたが、被爆当日は、体調を崩して作業を休んでいました。寮の玄関にいた中村さんは、爆発音とともに飛び出しましたが、目の前が真っ暗になり、やがて、火災の明りで周囲が見えるようになると、寮が燃えていました。このとび口は、8日の救護活動中、寮の焼け跡で拾ったものです。玄関に立てかけてあったこのとび口は、2メートルの木製の柄がついていましたが、すっかり焼け落ちていました。
※とび口 力仕事をするときに、物をひっかけて運んだり、壊したりするのに用いる道具。
展示説明文(英語) Hiroshi Nakamura (then, 13), a second-year student at Fuchu Junior High School, experienced the A-bombing in his dormitory. He was scheduled to leave the dormitory for his mobilization site on the day of the bombing. However, he was sick that day. Standing at the entrance of the dormitory, he jumped out of the building as soon as he heard the explosion and found himself in pitch darkness. As his surroundings became visible in the light of blazing fires, he saw that his dormitory was burning. He found this tool in the ruins of the burned-down dormitory during relief activities on the 8th. The tool had been leaning against a wall of the entrance. Originally with a wooden handle over 2 meters long, the handle was completely burned away.
* Tobiguchi is a Japanese fireman’s tool used to carry things or break through obstacles.
資料性質 被爆資料

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